事業主の方々のお話を伺うと大抵、第三者の観点でご自身の事業を見られたことが無い方が多数おられるのに気が付きます。
そのことが良い悪いという事ではなく、特に小規模事業主の方々こそ他者から見られ、あるいは助言をどんどん受けたほうが良いのではないかなと思うのです。
税理士に任せているから・・・大丈夫?
税務的な観点からこうしてください、ああしてくださいというお話は税理士の先生からあるかと思いますがそれ以外、例えばご自身の事業についてはどうでしょう?
「事業について?」
「事業に関しては税理士の先生から指導を受けています」
それは税務上、拡大解釈しても会計上、ということではないでしょうか?
まだその時期じゃない・・・本当に?
もちろん小規模というスケール面からご自身お一人だけあるいは10数人の規模で営まれており第三者からの目が入るような段階ではない…という理由もあるかもしれません。
しかしだから故に「そういうものだ」として現実受け入れていませんでしょうか。
例えば今年度はコロナ禍でダメだ…だけでなく、何故ダメなのか、本当にコロナだけの影響なのか?お客様は減っている?扱っているサービスは?事業内部の点検はできている?仕入れの変化は?等々。
「振り返り」あるいは「棚卸し」の必要性
分析という言葉ではなく「振り返り」「棚卸し」とします。
コロナが騒がれ始めた時期から緊急事態宣言発出、そして迎える年末、1月から年度末。
この流れの中で売上はどうか?原価はどうか?販売管理費に変化はあったか?時系列でみたときの数値の変化と自身の記憶に差はないか?
「自分の経験から得た方法に間違いはないはず。この事業は自分が最初から行ってきたので、一番よく理解できている。」
…仰る通りだと思います。
だからこそ第三者の視点経立つことがなかったため、思い込みもあったかもしれない、点検に漏れがあるのかもしれない、見えていない部分もあったかもしれない…等々。
だから「振り返って棚卸し」をし「見える化」をすることによって第三者がいつ見てもいいようにしておくことが極めて重要なのです。
自身の経験を振り返ってみて思うこと
個人的なお話になりますが、数十年に渡り大企業から中小、小規模含め管理のフィールドに身を置き、その中で管理部門の立て直しも会社の上場廃止も、更には内部監査の導入も携わってきました。
税理士や会計士の先生方の対応をはじめ国税、税務署の税務監査まで対応しました。
だからこそ言えるのは小規模・中小の事業開始から安定期の間でこそ見える化を徹底しておくことが極めて重要なのです。
これは会社のカルチャー=文化を創り上げることに等しい。
「文化を創り上げるのは後で大丈夫…」と一旦置いてしまうと事業活動のスピードに合わせ、どんどん距離が遠のいてしまい、結果数字だけ税理士の先生から出てくるが、どうしてこの数字が出来上がってきているのか、プロセスが全く見えなくなってしまいます。
そしてそのような時に限って社内でトラブルが発生したり、税務署が入ってきたりしてしまいます。特に悪いことをやっていなくても、
「あれはどうなっていますか?これを出して下さい、直ちに…」
などと指示され、その対応だけで疲労困憊することになります。
第三者の目と人材育成
そうならないために、業務の流れそのものに始めから第三者の目に当てておくことが大事です。
そうすることで透明性と同時に、世の中的な企業感で業務一つ一つを型取り、事業の成長に繋げていくことができます。
そしてこのタイミングにその事業を進めていく上で、大切なパートナーであったり部下であったり、「柱」となる人達を磨き上げていきます。
事業の点検を事業活動の内部の面と外部の面からバランス良くやっておくことはどこに何の経営資源を投入(外部資源も含め)しなければならないのかを掴むには最も確かで結果的に早いやり方です。
事業者の感覚が、事業活動の中で生み出されるプロセスをグリップすることで、経営活動の結果である数値と乖離することなく一緒に成長を続けるために、私たち天神経営にはその求めに応じる用意があります。
天神経営では専任のスタッフがご相談を承っております。
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