グローバル化に伴い日本の多くの企業が海外に進出しています。
今回は日本企業が海外進出する理由と課題、手順について詳しく説明していきます。
日本の企業が海外進出する理由
今、海外進出を行っている企業が多いのにはどのような理由があるのでしょうか。
少子高齢化問題
現在日本は深刻な少子高齢化問題に直面しており、今後さらに人口が減少し国内での消費量も減少していくことが見込まれています。その為、人口が減少していない海外での生産はニーズが高いと考えられます。
人件費の削減
こちらは上記の少子高齢化問題にも関係しますが、労働人口の減少に伴い今後労働力の確保は激化してくると見込まれます。その為、日本で事業を拡大するより海外進出し現地のスタッフを雇い入れ、海外で事業拡大を目指すことの方が多くのメリットにつながることがあります。
他にも
-既存取引先の維持
-現地での認知度向上
-製商品の品質向上
など海外進出する理由は様々です。
海外進出する際の課題点
コストがかかる
海外進出となると進出先の市場調査から始まり、その後通訳や家賃など様々なコストがかかってくるため、膨大な費用がかかってしまいます。
更にこれらの費用をかけても必ずしも成功するかわからないといった点は海外進出のデメリットと言えます。
人材の選定
海外進出には現地スタッフの雇い入れが必要となります。また、現地スタッフを雇った後も育成指導や統括を行う人材を現地に送ることが必要となります。
言語の壁
日本国内でも地域によって方言があるように海外にも同じ国内でも発音が違ったり言葉が違ったりと、方言があります。その為外国語を話せるスタッフを送り出しても現地で翻訳スタッフを雇い入れることも多くあります。
海外進出となると国内で事業を始めるときとは違い、進出国の現地調査や現地従業員の確保など多くの準備時間と資金が必要となってきます。
国内で事業を始めようと考えている方は下記コラムをご確認ください。
海外進出するための3つの手順
では実際に海外進出するためにはどのような手順で準備を行うのかについて説明していきます。
1.目的の明確化
海外進出するきっかけは事業拡大や会社の存続の為など様々かと思います。
なぜ海外進出が必要なのか自社の強みを確認しながら目的を明確化します。
- 海外展開以外の選択肢はないか
- 海外展開の目的が企業の経営戦略と合致し、発展に資するものか
- 自社製品は優位性があるのか。価格弾力性はあるのか
- 競合の状況や競合環境分析できているか
- 海外進出のメリット、デメリットを認識しているか
- 海外展開を可能にする社内体制が整備できるか。社内人材は確保できるのか。
- 投資や運転資金を準備出来るか。
上記を確認し、なぜ進出が必要なのか?を明確化します。
2.計画を立てる
自社の強みの分析ができたら、次に計画を立てていきます。
- 具体的な目標
〇年後に売上高〇〇億円などの数値を交えた中長期的な目標を立てていきます。
- 進出国の検討
自社商品のニーズが適している国の候補をいくつか上げていきます。
日本企業の進出数の多い国は、中国 アメリカ タイ となっています。
上位10位にアジアが多く入っており、その理由としては時差が少なくコストが抑えられることから人気があるとされています。
3.進出国の調査
市場調査をすることで現地顧客の動向を知れるため今後の戦略を立てる上で重要となってきます。また、自社商品を進出国のニーズに合わせることが海外進出を成功させるためには必要となります。
日本でニーズの高い商品が海外でも必ずしもニーズがあるという確証はありません。その為、日本でニーズの高い商品をいかに進出国に合わせていけるかということが重要です。
とはいえ、日本製品は海外で人気があるため海外に合わせすぎて日本らしさを失わないように注意しながら準備していきましょう。
調査の行い方は、大きく分けて2つあります。自社で調査するか依頼するかとなってきます。自社で調査する場合コストは抑えられる可能性がありますが、時間と労力がかかります。
今回は自社分析した場合、どのような項目を調査していけばよいかお伝えしていきます。
-自社分析
-競合調査
-顧客ニーズ調査
-法律・規制調査
こちらの4つは必ず調査・分析しておきましょう。
まとめ
いかがでしょうか。海外進出は時間や労力のかかる準備がありますが、成功すると大きなメリットとなります。また、海外進出準備期間は平均8.7カ月と言われています。中には半年で準備完了するところもあります。
もし資金面で悩まれている方がいらっしゃいましたら、活用できる補助金もあるかもしれませんので一度天神経営までお気軽にご相談ください。