ローカルベンチマークとは経済産業省が公開している、企業の経営状態を把握するためのツールです。
実際に社内で働いている立場からでは、自社の強み・弱み、課題などが見えにくかったりもするので、こういったツールを活用しつつ、自社を客観視する機会を作ってみてはいかがでしょうか?
ローカルベンチマークとは
ローカルベンチマーク、通称ロカベンは、経済産業省が公開している企業分析ツールです。このツールはExcel形式で提供されており、「6つの指標」(財務面)、「商流・業務フロー」、「4つの視点」(非財務面)の3つの観点で企業を分析できるようになっており、金融機関・支援機関等などが企業を分析する際にも活用されるツールです。もちろん自社分析にも活用することができるので、経営方針や計画・目標などを立てる際にも活用できます。
ローカルベンチマークは公式サイトから無料でダウンロードできます。
経済産業省 ローカルベンチマーク
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/locaben/
自社分析の必要性
企業は目に見える社屋や従業員・商品など以外にも、目に見えないノウハウやコネクションなどの資産を日々蓄積しています。それらの目に見えない資産の存在や価値は、社内の人間であっても気が付かないことや、把握しきれていないことも多々あるため、定期的に自社を客観視することはとても重要です。
また自社が抱える課題についても同様で、課題の根本的な要因が課題とは離れた部分、直接的には関係のない部署などにあったりすることもあるため、ローカルベンチマークのようなツールを活用して定期的に自社の状況を紐解いていくことは、とても重要です。
ローカルベンチマークの取組み方
では実際にどのように取組めばよいのでしょうか?ローカルベンチマークには明確な取組み方のルールは無いため、経営者1名でまずは埋めてみても良いですし、従業員も巻き込んで複数名で取組んでも問題ありません。
また指標や入力項目の中には不明な箇所なども出てくるかと思いますが、すべてを埋める必要はないので、まずはわかる部分から埋めていきつつ、取組んで行きましょう。
ローカルベンチマークのメリット
ローカルベンチマークの最大のメリットは無料で活用できる点です。自社分析は長期的に何度も繰り返し実施することで、自社の変化や課題の改善状況などを追っていく必要があります。無料で活用できるローカルベンチマークは企業にとって負担が少なく、手軽に実施できる点が最大の強みとなっています。
ローカルベンチマークの特徴
- 経営状況の把握や共有ができる
経営者自身がローカルベンチマークを作成する事で、自身の考えを整理できるほか、理解できていない点も明確にできます。
また、社内のメンバーで共同作成する事で、自社の経営状況を共有する事もできますし、個々が考える組織の情報を知る事ができます。
- 施策・補助金等の申請ツールとして推奨されている
「ローカルベンチマークガイドブック(企業編)」r_locaben_guidebook_kigyou.pdf (meti.go.jp)には国が取り組む支援策や、設備投資に関する補助金、IT関連の補助金を利用する際に、ローカルベンチマークを活用している企業を優先する取り組みが行われているようです。
- 資金調達に活用できる
「ロカベンに取り組むことで、自社の事業について理解が深まるだけでなく、金融機関との信頼関係が構築できて、事業の相互理解に基づく融資と本業支援を受けられる可能性が高まります」と記載されている事から、金融機関に相談する際に利用すると、やり取りがスムーズに進むかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ぜひローカルベンチマークを活用して、自社の分析を実施してみていただければと思います。
天神経営では組織診断や事業分析のご相談も受け付けております。自社だけでは分析や課題解決が難しいという場合でも、伴走支援を行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。