今回の第8回申請受付から小規模事業者持続化補助金に5つの特別枠が新設されました。
特別枠は通常枠よりも条件は厳しいものの、一般枠よりも補助額が大きいというメリットもあるので、補助金の活用を検討されている事業者様はぜひ参考にしてみてください。
特別枠の種類と概要
新設された5つの特別枠の概要です。それぞれ通常枠よりも条件が厳しかったり、取り組みが追加されていたりしますが補助率や補助額が高く設定されています。
- 賃金引上げ枠:通常枠でも必要な販路開拓への取り組みに加えて、賃金の引上げを実施が必要になります。
- 卒業枠:通常枠でも必要な販路開拓への取り組みに加えて、雇用を増やし、小規模事業者の枠組みを超えて事業規模の拡大を行うことが必要となります。
- 後継者支援枠:通常枠でも必要な販路開拓への取り組みに加えて、アトツギ甲子園でファイナリストに選ばれた事業者が対象となる申請枠です。
- 創業枠:特定創業支援等事業の支援を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者が対象となる申請枠です。
- インボイス枠:免税事業者が新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む小規模事業者が対象となる申請枠です。
特別枠の補助額
通常枠の補助金額は最大で費用の2/3もしくは50万円となっていますが、特別枠は通常枠よりも高い補助率・補助額が設定されています。
- 賃金引上げ枠:最大で費用の2/3もしくは200万円(赤字事業者の場合は補助率の上限が3/4に引き上げ)
- 卒業枠:最大で費用の2/3もしくは200万円
- 後継者支援枠:最大で費用の2/3もしくは200万円
- 創業枠:最大で費用の2/3もしくは200万円
- インボイス枠:最大で費用の2/3もしくは100万円
特別枠の要件
特別枠で販路開拓の取り組みに加えて必要となる要件の詳細です。
賃金引上げ枠
補助事業の終了時点において、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上に賃金を引上げることが追加条件となります。
またすでに事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上を達成している場合は、現在支給している(直近1か月で支給している)、事業場内最低賃金より+30円以上とする必要があります。
上記の条件が達成されなかった場合は、補助金の交付が行われません。
卒業枠
補助事業の終了時点において、常時使用する従業員の数を増やし、小規模事業者の従業員数を超えて規模を拡大することが追加条件となります。
上記の条件が達成されなかった場合は、補助金の交付が行われません。
小規模事業者の定義は下記の通りです。
- 商業/サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)…常時使用する従業員の数5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業…常時使用する従業員の数20人以下
- 製造業/その他…常時使用する従業員の数20人以下
後継者支援枠
申請時に「アトツギ甲子園」のファイナリストになった事業者であることが追加条件となります。
上記の条件を満たしていない場合はこの枠での申請は行なえません。
創業枠
産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」または「認定市区町村」と連携した「認定連
携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を公募締切時から起算して過去3か年の間に受け開業した事業者であることが追加条件となります。
上記の条件を満たしていない場合はこの枠での申請は行なえません。
インボイス枠
2021年 9 月 30 日から 2023 年 9 月 30 日の課税期間で一度でも免税事業者であった又は免税事業者であることが見込まれる事業者のうち、インボイス発行事業者の登録が確認できた事業者であることが追加条件となります。
上記の条件が達成されなかった場合は、補助金の交付が行われません。
まとめ
特別枠は条件や取り組みが通常枠よりも厳しく設定されていますが、その分補助も多く受けられるメリットもあります。
どの枠で申請するのがいいのか、申請の条件を満たしているのかなど小規模事業者持続化補助金の申請でお悩みの事業者様はお気軽にお問い合わせください。
天神経営では専任のスタッフによる補助金の申請から活用まで支援を行っております。
補助金の活用、経営支援、経営相談をご検討の企業様はお気軽にお問い合わせください。
参考