コロナで売上減少していなくても事業再構築補助金申請できる? ~新設グリーン成長枠について~

3月28日から第六回公募が開始した事業再構築補助金。申請の受付が5月下旬から6月下旬に開始予定となっています。 

「新たな挑戦をしたいが売上は減少しておらず補助金申請できない」 

「過去に一度事業再構築補助金を採択され、補助金を受け取った」 

という方でも、新設されたグリーン成長枠であれば補助金を受け取れる可能性があります。 

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目次

事業再構築補助金とは

最初に事業再構築補助金について簡単にご説明いたします。 

事業再構築補助金とは、新型コロナウィルス感染症の影響で当面の需要や売り上げ回復が難しい“ポストコロナ・ウィズコロナ”時代に対応するべく中小企業の事業再構築を支援するための補助金です。 

そのため、公募要項の申請対象事業者の一つに、2020年4月以降の連続する6か月のうち任意3か月の合計売上高がコロナ以前の同3か月以上の合計売上高と比較して、10%以上減少している必要があるという条件があります。 

詳しくはこちらのコラムをご確認ください 

事業再構築補助金とは?概要や申請方法を解説 – 天神経営コラム (tenjinkeiei.co.jp)

ではなぜこのような条件がありながら売上減少していなくても申請できるのでしょうか。 詳しく説明していきます。 

新設されたグリーン成長枠 

第六回公募より新設されたグリーン成長枠をご存知でしょうか? グリーン成長枠は事業再構築補助金の中で唯一売上減少していなくても申請できる枠なのです。では要件を確認していきます。 

  1. 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること 
  2. 事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること。 補助金額が3,000万円を超える案件は認定経営革新等支援機関及び金融機関(金融機関が認定経営革新等支援機関であれば当該金融機関のみでも可能)と策定していること 
  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5.0%以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均5.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること 
  4. グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する取組であって、その取組に関連する2年以上の研究開発・技術開発または従業員の一定割合以上に対する人材育成を合わせて行うこと 

また、グリーン成長枠では一度事業再構築補助金が採択されていても2度目の申請をすることができますただし、以下の条件があります。 

  1. すでに事業再構築補助金で取り組んでいるまたは取り組む予定の補助事業とは異なる事業内容であること 
  2. 既存の事業再構築を行いながら、新たなに取り組む事業再構築を行うだけの体制や資金力があること 

以上のことからグリーン成長枠の要件内に売上高10%減少要件は含まれておらず、コロナ前後で売上が減少していなくとも申請できることが分かります。ただ、補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均5.0%と他枠より高く、少し厳しく感じられます。

事業再構築補助金のスケジュールについて詳しくはこちらをご確認ください。 

事業再構築補助金 第六回公募スケジュールを詳しく解決 – 天神経営コラム (tenjinkeiei.co.jp)

補助金額と補助率 

次にグリーン成長枠の補助金額と補助率についてご説明します。

補助金額と補助率 図

補助金額は中小企業等は補助上限が100万~最大1億円、中堅企業等は1補助上限が100万~最大1.5億円と最大の補助金額 

補助率は中小企業等が1/2、中堅企業等が1/3となっています。

グリーン成長戦略「実行計画」14分野 

次に要件内に含まれている【グリーン成長戦略「実行計画」14分野】についてご説明します。 

令和3年6月18日付で策定された「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の実行計画14分野の課題解決に関わる取組を実施する事業者が対象に支援を行う枠となっています。 

経済産業省

2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略について詳しくはこちら 

下記「実行計画14分野」で2050年に向け成長が期待されている分野です。 

  1. 洋上風力・太陽光・地熱 
  2. 水素・燃料アンモニア 
  3. 次世代熱エネルギー 
  4. 原子力 
  5. 自動車・蓄電池 
  6. 半導体・情報通信 
  7. 船舶 
  8. 物流・人流・土木インフラ 
  9. 食料・農林水産業 
  10. 航空機 
  11. カーボンリサイクル・マテリアル 
  12. 住宅・建築物・次世代電力マネジメント 
  13. 資源循環関連 
  14. ライフスタイル関連 

申請が想定される事例 

次に上記実行計画14項目の内、申請が予想される事例を1つご紹介します。 (参考:経済産業省HP) 

自動車産業 図

自動車産業ではガソリン車から電動車への事業展開が推進されています。 

掲げられている課題

  • 電動車関連技術・サプライチェーン・バリューチェーンの強化
  • 軽自動車、商用車等ユーザーのコスト意識や車体設計上の規約が厳しい中での電動化
  • 中小企業のサプライヤー競争力強化

想定事例

  • ガソリン車から電動車向けの部品開発・試作に踏み切る
  • 電動車の性能や部品の知識を理解するため外部専門家の研修を通じ人材育成

製造や開発のみならず電動車知識を理解するための人材育成も補助対象です。 政府が掲げている課題に対し、解決できる取組がグリーン成長枠の補助対象となっています。 

まとめ 

ここまで事業再構築補助金のグリーン成長枠についてご説明しましたがいかがでしょうか?天神経営では各種補助金の申請サポートを実施しております。また現在、補助金の活用方法について無料相談を受け付けております。「補助金の良い活用方法が分からない」や「これは補助金の対象になる?」などございましたら、お気軽にお問い合わせください。 

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