事業再構築補助金 令和5年度新設枠の申請条件や補助額・補助率を詳しく説明

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令和4年12月2日に、令和5年度第2次補正予算が成立し

事業再構築補助金については令和5年度も引き続き継続することが予定されています。 

前回のコラムでは事業再構築補助金の見直しされた箇所について詳しく説明しました。 

今回は拡充された新設枠について詳しく説明していきます。 

事業再構築補助金令和4年度第二次補正予算の概要

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/r4_jigyo_saikoutiku_summary.pdf
目次

成長枠(旧通常枠)の創設 

  • 成長分野に向けた大胆な事業再構築に取り組む事業者に対する支援 
  • 必須要件(※)を見直し、売上高減少要件を撤廃 

※必須要件とは・・全枠共通の要件 

A 事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む 

B 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加 又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加 

成長枠の対象となる事業者 

必須要件に加え以下の要件をいずれも満たすことが必要となります 

  1. 取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していること 
  2. 事業終了後3~5年で給与支給額を年率平均2%以上増加させること 

補助上限額・補助率 

補助上限額・補助率が今回の第2次補正予算により見直しされています 

(旧) 

従業員規模補助上限額補助率
従業員数20人以下100万~2,000万円【中小企業】2/3(6,000万円超える場合は1/2)
【中堅企業】1/2(4,000万円超える場合は1/3)
従業員数21人~50人100万~4,000万円
従業員数51人~100人100万~6,000万円
従業員数101人以上100万~8,000万円

(新)

従業員規模補助上限額補助率
従業員数20人以下2,000万円【中小企業】1/2(大幅な賃上げを行う場合2/3)
【中堅企業】1/3(大幅な賃上げを行う場合1/2)
従業員数21人~50人4,000万円
従業員数51人~100人5,000万円
従業員数101人以上7,000万円

③大幅賃上げ・規模拡大のインセンティブ(卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠) 

  • 成長枠またはグリーン成長枠に申請する事業者に対し、上乗せ枠として、卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠を設け、成長・賃上げのインセンティブを付与する(両上乗せ枠の併用は不可) 
  • 大幅な賃上げを行う場合、成長枠・グリーン成長枠の補助率を引上げる 

卒業促進枠の要件 

  • 成長枠またはグリーン成長枠の補助事業の終了後3~5年で中小企業・特定事業者・中堅企業の規模から卒業することとされています。 

※しかし卒業促進枠・大規模賃金引上促進枠どちらも補助対象の経費は、成長枠又はグリーン成長枠のものと分ける必要があります 

補助上限額・補助率 

従業員規模補助金額補助率
成長枠・グリーン成長枠に準ずる成長枠・グリーン成長枠に準ずる【中小企業】1/2
【中堅企業】1/3

大規模賃金引上促進枠の要件 

以下の要件をいずれも満たすことが必要となります 

  1. 成長枠又はグリーン成長枠の補助事業の終了後3~5年の間に、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げること 
  2. 成長枠又はグリーン成長枠の補助事業の終了後3~5年の間に従業員数を年率平均1.5%以上増員させること 

補助上限額・補助率 

従業員規模 補助金額 補助率 
– 3000万円 【中小企業】1/2 
【中堅企業】1/3 

補助事業期間内に、以下をいずれも達成した場合、補助率を2/3(中堅は1/2)に引上げされます。 

  1. 給与支給総額を年平均6%増加 
  2. 事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引上げ 

※ただし、事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させることができなかった場合は、差額分(補助率の1/6分)の返還が求められます 

産業構造転換枠を設置 

  • 国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者に対し、補助率を引上げる等により、重点的に支援。 
  • 対象経費の廃業費を追加し、廃業費がある場合は補助上限額を上乗せする 

産業構造転換枠の対象となる事業者 

必須要件に加え、以下のいずれかを満たすことが必要となります。 

  1. 過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属していること 
  2. 地域における基幹大企業が撤退することにより、市町村内総生産の10%以上が失われると見込まれる地域に属しており、当該基幹大企業との直接取引額が売上高の10%以上を占めること 

補助上限額・補助率 

従業員規模補助上限額補助率
従業員数20人以下2,000万円【中小企業】2/3
【中堅企業】1/2
従業員数21人~50人4,000万円
従業員数51人~100人5,000万円
従業員数101人以上7,000万円

※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2000万円上乗せ 

サプライチェーン強靭化枠の創設 

  • 海外で製造する部品等の国内回帰を進め、国内サプライチェーンの強靭化及び地域産業の活性化に取り組む事業者(製造業)を対象として「サプライチェーン強靭化枠」を新設し、補助上限額を最大5億円まで引き上げて支援 

サプライチェーン強靭化枠の対象となる事業者 

必須要件に加え、以下の要件を満たす、製造拠点を国内回帰する事業であることが必要となります 

  1. 取引先から国内での増産要請があること 
  2. 取り組む事業が、過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していること 
  3. 以下の賃金引上げ等要件をいずれも満たしていること 
  • 交付決定時点で、設備投資する事業場内最低賃金が地域別最低賃金30円以上高いこと。ただし、新規立地の場合は、当該新事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高くなる雇用計画を示すこと。 
  • 事業終了後3~5年で給与支給総額を平均2%以上増加させること 

補助上限額・補助率 

従業員規模 補助金額 補助率 
– 最大5億円 【中小企業】1/2
【中堅企業】1/3 

⑦一部申請類型における複数回採択 

  • 事業再構築補助金では、原則として、1事業者につき採択は1回に限っているが、グリーン成長枠については、過去に採択された事業者であっても、再度申請し採択されることを可能としている 
  • これに加え、産業構造転換枠及びサプライチェーン強靭化枠についても、一定の条件下で過去採択された事業者の再申請・採択を認める 
  • 但し、支援を受けることができる回数は2回を上限とする 

スケジュール 

令和5年1月13日(金)まで第8回公募を実施中。既存予算では第9回公募まで実施される予定です。 

今回の令和4年度第2次補正予算で3回程度の実施、令和5年3月下旬頃公募開始予定です 。

補正予算における事業再構築補助金の見直しについては、下記コラムをご確認ください !

https://column.tenjinkeiei.co.jp/?p=693

まとめ 

さて、ここまで説明いたしましたがいかがでしょうか?今回は新設枠について詳しくまとめました。 

天神経営では、補助金活用から申請サポートまで行っております。 

まずは無料相談してみてみませんか? お問い合わせは下記より受け付けております。

https://tenjinkeiei.co.jp/contact

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