近年コンプライアンス強化を目的に内部統制を進める企業が増えています。
最近はインターネットが普及したことで、過去のコンプライアンス違反情報なども簡単に調べることができたり、些細なコンプライアンス違反が急速に広まってしまったりとコンプライアンス違反が会社経営に与える影響が大きくなっています。
今回はそういった事態を防ぐ方法の1つとして「内部統制」について解説をします。
内部統制とは?
「内部統制とは」とネットで調べると多くの説明サイトが出てきます。端的に言うと、
「業務は見える化がされ効率的に行われていますか?」
「財務報告の内容は信頼性のおけるものですか?」
「事業活動は法令等遵守されていますか?」
「資産の取得/使用/処分については正当な手続きや承認のもとで行われていますか?」
という4つの項目が適宜適切に担保されていることです。簡単に言うと「会社が適切に、正しく機能するためのシステム」という意味になります。
内部統制は何をするの?
では、実際に内部統制とは何をしたら良いのでしょうか?
ここで最も重要なことは先述した「業務の見える化がされ効率的に行われていますか?」の部分が残りの3つを達成する上での基本となることです。人によっては「法令遵守」が最も基本となると言う方もいらっしゃるかと思いますが、要は法令の遵守は基本で外れようとした際あるいは外れた際にいち早く分かるようにしておく仕組み作りが必要であるということです。
業務の見える化とは?
「業務の見える化」について最も分かりやすいのは、会計までの流れをイメージできるかだと思います。
毎月決算書を「経理側が資料をガサガサしながらやっている」「締めが遅く前月の数字が当月末近くにならないと出てこない」「いきなり出てきた数字の進捗状況は分からない」であったり、こういった状況が社内にあると「会計までの流れがよく見えない状態で出来上がった数字の信頼性はどうなんだろう」となってしまいます。
「見える化」が必要な理由
そのような中で行われている業務は、法令等遵守できているのでしょうか?
また「適宜適切な判断や権限においてきちんと意思決定されたものが会社の経営数値として表れているのですよね?」となるのです。だから私たち天神経営は「業務の見える化」と「業務の効率化」を最も重要な項目として提示しています。
そしてこの「見える化」は事業の成長に合わせて行うことが最善です。
例えば仕事が特定の人のみできる“属人化”のままで拡大してしまうと、その属人化が固定されたまま、他業務にも枝葉が出てしまい、これを最初から整理するのは大変な作業となってしまいます。
したがって、早いうちから業務を可視化し透明性を確保することによって、誤りを見つけやすくし、不正を抑制、結果、残り三項目のレベルを引き上げていくことをお勧めします。私たち天神経営にはその経験とノウハウがあります。
「見える化」後も注意
ただし社員の方々と一緒になって汗をかき作りあげた「見える化」の仕組みも回していかなければなにもなりません。
ここで最も大切なことは「回す仕組み」は整えても、回す原動力の源は「経営側の確固たる意志」であるということです。
もちろん社員一人一人の理解は必要ですが、まずは「統制レベルをきちんと上げていくんだ!」という経営トップの意志です。
個人的な話ですが、今までの経験ではこの意志が弱いあるいは揺らぐために折角仕組みを作っても経営自らが壊してしまい、現状より状況が悪化していった例に覚えがあります。
仕組みをつくったら折に触れ声掛けや確認を行い、社内に浸透させていく役目、いわゆる「旗振り役」を経営者の方には切にお願いしたいと思います。
そのお手伝いを私たち天神経営は惜しみません。
天神経営では専任のスタッフがご相談を承っております。
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